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【基礎科学専攻が就活を生き抜く方法】0から1を作り出せるのが基礎科学

就活のときに感じたこと、それは世間一般にはびこる専攻のヒエラルキー

 

こんにちは、日和見フィヨルドです。

私は、基礎科学中の基礎科学、生物学を専攻、修士を修了して現在にいたります。

修士1年のときに、就活が始まったのですが、”大きな壁”を感じました。

それは、世間一般のイメージと就職における専攻の優劣。

 

正直なところ、企業の採用HPにいくら専攻不問のような記載があったとしても、

どこかに基礎科学が軽くみられていると感じました。

 

そう思われた方、もしかしたら多いのではないでしょうか?

しかし!大学・大学院において自分で選んだ専攻に胸をはってほしいと私は思います。

 

基礎科学専攻の就活生が少しでも希望をもてるように、この記事を書きます。

 

基礎科学と応用化学って?

 

大学の学部・学科でいうと

 

基礎科学は、

化学、物理学、生物学、地学など

 

応用科学は、

応用化学、工学、医学、薬学、農学、情報科学など

 

何が違うのか?

 

基礎科学は、

モノゴトの見方を考える学問

実生活に直接反映させるというよりは、法則や理論の研究

 

応用科学は、

モノゴトをどう利用するか考える学問

実生活をより便利にする発明や製作の研究

 

就活情勢

 

私は理系職を志望していました。

様々な企業の選考を通じて、ライバルとなる学生をみてきました。

その中で、応用化学や工学は就職に強いなと感じたのは、本当に素直な感想です。

 

応用科学の分野は、企業と共同で研究することもあるため、

研究室と企業との間にパイプがあったり、

力のある教授の研究室は推薦枠をもっていたり、

私はそんな話をききながら、実際に歯ぎしりしてたんじゃないかと思います笑。

 

一方で、基礎科学は企業とタッグを組んで研究する機会が応用科学と比べ少ないのかもしれませんね。

企業にとって、大学の研究室とタッグを組むメリット、それが応用科学の方が強いのは、

学問として発明や製作の研究であることから当然といえば当然です。

 

企業の採用担当からしても、応用科学をバックグランドにもった学生の方が、入社してからのイメージがつきやすいのではないでしょうか?

くやしいけれど、そこは基礎科学を専攻した者として認めざるをえません。

 

しかし!

自分が好きで、

さらに勉強したいと進んだ基礎科学の道、

負い目をもって就活にのぞんでほしくはありません!

基礎科学を専攻したことに誇りをもってもらいたい!

 

基礎科学の強み

 

基礎科学に対して、よく訊かれる質問の典型例であり、就職活動の面接でも訊かれることも多いコレ

「その研究、社会のどんなことに役立つの?」

読者のみなさんなら、どう応えますか?

 

ちなみに、応用科学なら水を得た魚のようにスラスラと回答することでしょう。

一方で、基礎科学はコミュニケーションの相手にとって、研究のその先が見えづらい。この問いをいかに切り抜けるかが、キモになってきますよ!未来を見据える想像力をふくらませることが重要です!

 

ファラデーの例

 

電磁誘導の法則でおなじみのファラデー、

コイルに磁石を出し入れすると、コイルに電流が生じることを発見しましたね。

 

この発見を発表する機会にこんなことがありました。

 

あるご婦人が「磁石とコイルを使って、ほんの少し電流が生じたところで、それは何の役に立つの?」

 

これに対して、

 

ファラデー「ご婦人、生まれたばかりの赤ちゃんが、将来何の役に立つのか、誰が言い当てることができるでしょうか」

 

この話は基礎科学を長期スパンで考えなければならないことを示す良い例だと思います。

一方で、就活の面接においては、未来に対する学生の主張が抜けているので、褒められた回答ではありませんが。

 

ノーベル賞受賞者 田中耕一さんの例

 

ソフトレーザーによる質量分析技術の開発によりノーベル賞を受賞された田中耕一さんですが、こんな言葉を残されています。

 

そして、私はこの言葉が基礎科学を進めていくうえで、大きなモチベーションとなりました!

 

ポイント

研究を「0から1」の創出と、

「1から1000」の展開に分類しています。

「0から1」が基礎研究、

「1から1000」が応用研究を意味します。

つまり、「0から1」がなければ、「1から1000」なんて生じません。

 

基礎研究がなければ応用研究は存在し得ない、

基礎研究の枯渇は、応用研究の枯渇を意味する。

簡潔に、基礎研究の重要性が説かれています!

 

さて、これらの言葉をうけて、改めてあの問い

「その研究、社会のどんなことに役立つの?」

 

どんな回答をするか考えるとワクワクしませんか?

 

自分が選択したその専攻に誇りをもっていいです!

勉強したいと感じ、知的好奇心が向けられたその専攻は、あなたにとって宝物のはずです!

その宝物の魅力を伝えれば、ひびく人はいるはず!

 

基礎科学を専攻してきた私なので、

同じような境遇の方を応援したい気持ちでいっぱいです。

幸運を祈ります!

 

さあ、選択しましょう!

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