ライフサイクルコストという言葉を聞いたことはありますか?
なんとなく聞いたことがある、そんな方も多いのではないでしょうか?
この言葉、日常生活においても非常に参考になる考え方です。
今回は、この【ライフサイクルコスト】に焦点をあてて、生活の質を向上させましょう!
ライフサイクルコストってなんだ?
最初に定義をしっかりしておきましょう。
ライフサイクルコストの定義
製品の費用(コスト)を、設計・調達・製造・運用を経て、処分するまでの全期間に要する費用を意味する。
文字で書いてみると、
想像以上にイメージしにくいものです。
具体例として、
【家電の洗濯機】のライフサイクルコストを考えてみましょう。
理解しやすくするため式にしてみますね。
洗濯機のライフサイクルコスト
=本体購入費+設置費(工事費)+保全費(洗濯槽の掃除)+運用費(電気代・水道代)+処分費(家電リサイクル料金)
おおまかに分けてみました。
さて、新しく洗濯機が必要になったとき、
購入判断の指標として、まず本体購入費に目が行きますね!大きな初期費用なので当然です!
この初期費用のことを【イニシャルコスト】なんて言い方をしますね。
イニシャルコスト
=本体購入費+設置費(運搬費・工事費)
一方で、
洗濯機が取り付いたとしても、稼働させるにも、クリーニングするにも、処分するにもお金がかかります。
この維持管理費と処分費をまとめて
【ランニングコスト】という言い方をします。
処分費はランニングコストではないという考え方もありますが、ここでは簡略化するためランニングコストに組み入れます。
つまり、
洗濯機のライフサイクルコスト
=イニシャルコスト+ランニングコスト
=本体購入費+設置費(運搬費・工事費)+保全費(洗濯槽の掃除)+運用費(電気代・水道代)+処分費(家電リサイクル料金)
となりますね。
まずは、モノを維持管理するためには、
いろんな費用が掛かっていることを理解いただければ十分です。
この記事でお伝えしたいことは、
この公式です。
ポイント
ライフサイクルコスト
=イニシャルコスト+ランニングコスト
さらに、
重要なことは、
いかに日常生活の中のランニングコストを見つけ意識できるか、です。
ライフサイクルコストから気づくこと
ライフサイクルコストに目を向けるとどうでしょう?
ライフサイクルコスト
=イニシャルコスト+ランニングコスト
いままであまり見えなかったことが見えてきます。
私達の普段の購買活動では、
商品価格、つまり、典型的なイニシャルコストをいかに下げるかに注目してきました。
ただし、公式を思い出してください。
ランニングコストというものが、
商品価格の後ろで控えているんです。
これがかなりクセモノ。
先の洗濯機の例で、
- 保全費(洗濯槽の掃除)
- 運用費(電気代・水道代)
- 処分費(家電リサイクル料金)
がありましたね。
保全費が膨れ上がる例
買おうとしているモノは、
メンテナンスに特殊な製品・専門業者が必要だったりしませんか?
メンテナンスの頻度がやたら多いとかありませんか?
運用費が膨れ上がる例
買おうとしているモノは、
莫大な電気量・水量を必要としていませんか?
別売りの交換カートリッジなど必要ではありませんか?
処分費が膨れ上がる例
買おうとしているモノは、
処分するとき粗大ごみにしないといけないものではありませんか?
処分の難しい物質(フロンガスなど)が含まれていませんか?
ただ、裏を返せば、
家計に与える影響を最小化するヒントが見えてきます。
- 壊れにくいモノ(劣化しにくいモノ)
- メンテナンスがほぼ必要ないモノ
- 燃料が不要なモノ
- 節電・節水のモノ
- 捨てやすいモノ
こういったモノはランニングコストを減らすことができますね!
私はそういうモノが好きです。
現代はランニングコストの攻防戦
さて、ここで現代はとんでもない契約が飛び交っていることに薄々気づいたかもしれませんね。
そう
サブスクリプション
です。
映像・音楽・PCソフト・各種エンタメなど
近年は様々なものがサブスク契約となっていますね。
便利ですよね!
私もいくつかサブスクを活用しています。
データなど無形のものが多いため、
なかなかライフサイクルコストを意識しづらいですが、そこには確かにライフサイクルコストがあります。
ライフサイクルコスト
=イニシャルコスト+ランニングコスト
サブスクのおそろしいところは、
とにかくイニシャルコストがかからないことです。
そのため、消費者は日常の有形の買い物と比較すると、手に取りやすくなってしまうんです。
しかし、それは企業の戦略!
イニシャルコストを限りなくゼロに近くし、
気づかれにくいランニングコストに全振りしているんです!
あなたの契約しているサブスクを頭に思い描いてみてください。そして、継続している期間はどれくらいでしょう?
長ければ長いほど、とんでもないランニングコストになっているでしょう。
とはいえ、おそろしいおそろしいとサブスクから距離をとることは、違うかなって思います。
しっかりと管理できれば、
これほど素晴らしいサービスはありません。
常に最新の状態、最新のサービスを受けられますからね!
だからこそ、
消費者として、ランニングコストを意識し、
サブスクを徹底的にコントロールしましょう。
さて、いかがだったでしょうか?
ライフサイクルコストという概念を式に表すことでイメージしやすくなっていれば幸いです。
この概念を念頭におけば、
買い物で失敗するリスクを軽減できます!
今回は概念をしっていただきたかったので、
買い物のジャンル別のイニシャルコスト・ランニングコストの削減の仕方は、別記事にしますね。
読者の皆様が楽しい買い物生活を送るきっかけになれば嬉しいです。
さあ、選択しましょう