最近、同僚や友人から聞かれることが多いのが、この話題です。
「家計の管理、どうしてる?」
私生活の中で、家計の管理の重要性は言わずもがなですが、
結婚や同棲などを経て、パートナーと共同生活が始まったとき、
誰もが悩むテーマなのではないでしょうか?
今回は、この家計の管理を誰がやるべきかについて、プロジェクトマネジメントの観点からアプローチしてみたいと思います。
プロジェクトマネジメントとは?
プロジェクトマネジメントの分野では、
プロジェクトの定義があります。
プロジェクトの定義
次の3つの条件を満たすチャレンジ
達成すべきゴールが決まっている(完了条件)
複数の人間が協力して行う(協力条件)
失敗のリスクが伴う(リスク条件)
条件1 ゴール
プロジェクトとは、ゴールがある有期性(一度限り)の仕事です。
つまり、プロジェクトとは、終わるために努力する仕事なのです。
これが日常業務と異なる点でもあります。
プロジェクトには到達すれば終わりになるゴールが明確にあり、
メンバーはそこにたどり着こうと努力します。
条件2 複数の人間の協力
ひとりで完結するプロジェクトはありません。
ですから、コミュニケーションが非常に大切です。
複数の人間が並行して作業するわけですからスケジューリングも必要となりますね。
条件3 リスクの存在
プロジェクトとは、失敗するかも知れない仕事なのです。
プロジェクトは繰り返しがないので、結果を確実に予測することができません。
だからこそ、はじめからリスクを意識する必要があります。
失敗の恐れのないものは、チャレンジとはいえませんね。
以上、完了・協力・リスクの3条件が成り立つチャレンジを行うことが、
プロジェクトなのです。
プロジェクトマネジメントとは?
簡潔に表すと、
プロジェクトの期待価値を最大化すること
これにつきます。
家計とプロジェクトマネジメント
私は家庭そのものをひとつのプロジェクトとして考えています。
上記条件を当てはめてみましょう。
- 達成すべきゴールが決まっている(完了条件)
生きている時間を家族と充実して過ごしたいと誰もが思っているのではないでしょうか - 複数の人間が協力して行う(協力条件)
親・パートナー・子・親戚など、誰かと共同生活している状態ですね - 失敗のリスクが伴う(リスク条件)
家庭崩壊など、家族とはいえリスクはつきものです
そのため、家庭をプロジェクトと捉えても定義上問題なさそうです。
では、プロジェクトマネジメントの知見を家庭に組み入れてみましょう!
プロジェクトマネジメントでは、次の3つの要素が重要と考えています。
- スケジュール
- 予算
- スコープ(やるべきこと)
そうです。今回お話する家計というのは、
プロジェクトマネジメントにおける”予算”に当てはまる
家庭というプロジェクトの核となる要素なんです!
なんとなく家計管理は重要と思っている方は多いと思いますが、
プロジェクトマネジメントという学問の中でも、しっかりと重要と明記されているため、
充実した私生活を送るためにも、ぜひおさえておきたいところです。
家計管理、誰がやる?
プロジェクトマネジメントにおいて、お金をコントロールするのは次のような役職であることが多いです。
- プロジェクト・マネジャー(PM)
- プロジェクト・コントロール・マネジャー(PCM)
- コスト・エンジニア
家庭において、上記のような役割をこなせるのが、家計管理者にふさわしいです。
その場合、
意欲のある人がやるべきです!
モチベーションの高い人は、知識を吸収するスピードが段違いです。
今はお金の知識が乏しくとも、伸びしろがあります!
そうゆう人が家計管理をやった方がいいと思います。
ただ、これが一番重要なのですが、
家族で家計管理の中心となる人の人選を合意すること。
わだかまりがある状態ですと、今後ずっとスムーズにいかないので、はじめにキッチリ合意しておきましょう!
ちなみに、我が家では私が家計管理を行っております。
理由は、業務でコスト・エンジニアやプロジェクト・コントロール・マネジャー補佐をやっていたため、予算管理の知識があったことと、お金の管理が好きだったからです。
もちろん、妻と話し合いお互いに納得した上で、現在にいたります。
ポイント
家計管理に向いている人
家族の中に既にお金に強い人がいれば、その人
もしいなければ、お金の管理に意欲的な人
そして、最も重要なことは、その人選を家族で合意すること
家計管理者がやるべきこと
家族から家計管理を任されたら、
絶対にやってほしいことがあります。
いや、やらなければならないことがあります。
それは、
家計の状況を共有すること
プロジェクトを円滑に進めるためには、コミュニケーションが不可欠です。
ここでいう、”共有”とは、次の意味があります。
- 家計管理という権限を持ったとしても、決しておごり高ぶり、威張ったような態度を取らない
- 家族というメンバーに対して、家計の説明責任を負う
そのためには、次のような自問をしてみましょう。
- 家族は、家計のどんな情報を必要としているか?
- こちらが共有する家計のデータを相手はどう受け止めるか?
- 家計共有の最適な媒体は何か?どう伝えるか?
- 家計情報を共有する相手はどこまでか?
- 相手の反応についてのフィードバックはどのようにして受け取るのか?
簡単にいうと、
家族の中で家計を握る者が、コソコソと誰にもわからない管理してたら、
信用できないですよね。
家計を握るからには、状況を伝えてくれた方が、お互い気持ちよく生活できますよね。
ポイント
家計管理という権限を持ったとしても、決しておごり高ぶり、威張ったような態度を取らない
家族というメンバーに対して、家計の説明責任を負う
家計共有のやり方
まず、具体例として、私のプランをご紹介します。
《家計管理者》
日和見フィヨルド(夫)
結婚時に、妻と相談したうえで決定。
しかし、食費と日用品費は、完全に妻と権限下です。
《家計共有の媒体》
マネーフォワード ME
家計簿アプリの1つのアカウントに家族のすべての資産・負債を登録しています。
銀行、クレジットカード、証券、財布(現金管理)をまとめられるので、とても楽です。
収入と支出をリアルタイムで手間をかけずに確認できるのは素晴らしい。
《家計共有の範囲》
日和見フィヨルド(夫)、妻
子どもは、まだ小さいので範囲外です。
《家計共有の頻度》
日和見フィヨルド(夫)、妻、お互いに確認したいときは、アプリにアクセスすればいつでも確認可能です。
《変更への対応》
日和見フィヨルド(夫)と妻で相談して決定する。
正直、共感できる・できない分かれますよね。
さて、ここからは読者の皆様、それぞれの家庭に合った判断が必要です。
私の例を参考にしてもよし、反面教師にしてもよし!
大切なことは、
家族とのコミュニケーションです。
上記の項目、
- 家計管理者
- 家計共有の媒体
- 家計共有の範囲
- 家計共有の頻度
- 変更への対応
ここらへんから、パートナーと会話してみたらいかがでしょう
さあ、選択しましょう